カテゴリー「●性犯罪」の21件の記事

■【相談所】セックスセラピー/セックスカウンセリング相談所開設のお知らせ■

これまでメール掲示板で承っておりました
セックスに関するご相談ですが、
みなさまのご希望にお答えして、

このたび対面で実際にお会いしての
ご相談
もお受けすることといたしました。

ただし当面は、
まずはカップルでのご相談、あるいは女性の方のみに
限らせていただきますこと、ご了承くださいませ。


カウンセラー:大川内麻里(おおかわうちまり)
セックスレスから性被害、DVや妊娠、避妊、射精障害、性に関するちょっとした疑問まで、
2005年より累計1000件のネットカウンセリングを行う。
心理学をベースにした手法+実践的アドバイスにより、
クライアントの抱えている問題を解決へと導く。

○場所:東京都内

○料金:
学生6,000円/1回90分
女性8,000円/1回90分
カップル13,000円/1回90分

○申し込み方法

まずはこちらのメールフォームに下記の必要事項をお書き添えの上、
メールをお送りください。
・氏名(匿名可) ・メールアドレス
・相談内容(簡単で結構です) ・カップルか女性のみか
http://www.okawauchimari.net/cgi/mf/himail.cgi


性・セックスにまつわる悩みは恥ずかしいことでもなんでもありません。
あなたの悩んでいることは、とっても大切なこと。

大切に受け止めますから、
いっしょに解決を目指していきましょう。^^

もちろんあなたのプライバシーは守りますので
ご安心くださいね。

大川内 麻里のサイト OkawauhiMari.net
http://okawauchimari.net/

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「デートDV」とは &DV被害者・加害者に経験者のわたしが勧める解決のヒント

<恋人間暴力>10~20代の男女50%が経験 内閣府調査

Ddv(毎日新聞 - 11月09日 20:12)
 内閣府は9日、10~20代の若い世代での恋人間の暴力(デートDV)に関するインターネット調査の結果を発表した。男女とも50%が交際相手から肉体的・精神的な暴力を受けた経験があると回答。その際に相談した相手は「友達」が55.5%(複数回答)で最多だったが、42.7%は誰にも相談していなかった。

 デートDVは、配偶者や内縁関係者の暴力を規制するDV防止法が適用されず対策が難しいため、内閣府が初めて実態を調査した。事前に登録したモニター約60万人のうち10代と20代の未婚男女を無作為で抽出し、358人(男性192人、女性166人)から回答を得た。

 恋人との関係について、男性の35.4%(複数回答)、女性の56%(同)が「恋人が自分勝手な行動を取ると不愉快」と回答。「暴力を受ける側にも悪いところがある」と考える人も10.1%(同)いた。こうした考えが、デートDVが広がる背景にあるとみられる。

 「恋人がいる」「過去にいた」と答えた258人のうち、男性の53.1%、女性の44.6%が携帯電話に絡む被害を経験していた。複数回答の内訳は、「電話に出なかったり、メールにすぐ返信しないと怒られた」(38.8%)▽「着信・発信履歴を勝手に見られた」(16.7%)▽「1日に何度も行動を報告するよう命じられた」(7.4%)などだった。

 このほか、恋人との間で「機嫌が急に悪くなったり、優しくなる相手にいつも気を使わされる」(33.7%、複数回答)▽「行動を制限される」(21.7%、同)▽「言葉で嫌な思いをさせられる」(13.2%、同)などの経験が目立った。【三沢耕平】


この記事を書くにあたり、まず申し上げておきますが、
かねてよりカミングアウトしておりますように、

わたしにはDVの被害体験もあると同時に、
加害体験もあります。

(DVの定義は身体的暴力に限りません)

そのことを嘘偽りなく、ここに告白しておきます。


またDVに関するわたしの基本的な考え方は、
記事最下部に記しました【関連記事】(過去記事です)
ご理解いただけるかと思います。


その上で、デートDVを含むDVの被害者・加害者が
そこから脱するための方策
として、
わたしが被害・加害両方の体験をもって、
否、体験があるからこそ
推奨したいこと
をお話します。


心理学の一分野に「交流分析」というものがあります。

エゴグラムなどはネットなどでもやったことのある方が
多くいらっしゃるかもしれませんね。


「交流分析」において、
「ゲーム」(あるいは「ドラマ的交流」)と呼ばれているものがあります。


これは一言で言うと、
人がほとんど無自覚に行ってしまっている、
負のコミュニケーション、負の結末を招く行動・言動のパターン
のことです。

これは
「自己否定」あるいは「他者否定」の証明
として、
当人にも周囲にも無自覚に行われます。


たとえば、

  • 途中まではうまくいっているのに、なぜか肝心なところで失敗したり挫折したりしてしまう人
  • いつも遅刻ばかりしてしまう人、約束を守れない人
  • 結婚できない男女
  • いつもおなじような失敗ばかりを繰り返してしまう人
  • ひどい目に遭ってばかりいる薄幸な人
  • どうせ返ってこないお金を貸しつづけてしまう人

など、あなたにも心当たりはありませんか?

これらの背景には「ゲーム」が隠されています。


そして実は、
(デートDVを含む)DVの影にも、
この「ゲーム」が潜んでいることが多い
、と
わたしは見ているのです。


冒頭に引用した、デートDVに関する調査で
回答されている被害内容の項目は、
「ゲーム」の典型
です。


繰り返しになりますが、
これは当人や周囲にはほぼまったくの無自覚のまま
行われます。


ですが、
「自分がゲームを演じていた」とか
「だれかのゲームに巻き込まれていた」とか
気付くこと
によって、

解決への大きな一歩を踏み出せる、と

わたしは体験をもって確信しています。


だから、まずは知ってほしい。
そう強く願いします。

「ゲーム」や交流分析について詳しくはおいおい書きますが、

取り急ぎ、ここでは既刊の書籍でオススメのものを
いくつかご紹介しておきます。


あなたが演じるゲームと脚本―交流分析で探る心のうら・おもて
これは一般向けに平易に、実例も交えてわかりやすく書かれています。
専門知識など一切なく読めます。

人生ドラマの自己分析―交流分析の実際」は交流分析を学ぶのにとてもよい入門書です。読み物として読めます。
こじれる人間関係―ドラマ的交流の分析」は交流分析のなかでも「ゲーム」の種類などを詳しく解説。上記を読まれてから、応用編として読まれるといいでしょう。

【関連記事】
「逆DV」
新婚夫婦に潜むDV ~携帯わいせつ画像で口論、新婚の妻絞殺容疑の夫逮捕
性犯罪、DV(ドメスティックバイオレンス)、PTSD……傷ついた方たちへ
ドメスティック・バイオレンス(DV)の被害者は女性だけではない。
セックスレスというDV(1)――セックスレスの心理学(2)

大川内 麻里のサイト OkawauhiMari.net
http://okawauchimari.net/

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性犯罪、DV(ドメスティックバイオレンス)、PTSD……傷ついた方たちへ

 

ご質問・ご相談はこちらまで⇒ 性と愛の悩み相談CAFE

 しばらくぶりの更新になります。

 実は、6月から4ヶ月間、混合性不安抑うつ障害(パニック障害・うつ病・PTSD)の治療のために入院していました。

 帰宅すると、性暴力、DV(ドメスティック・バイオレンス)など、被害に遭われた方々、あるいはそのご家族やパートナーの方から、またたくさんのメールが届いていました。

 おひとりおひとりへのお返事はあらためてさせていただきますが、4ヶ月の入院生活を経て、いまわたしが言えることをここに記しておきます。


 わたしのPTSD(心的外傷後ストレス障害)は、8歳のときに遭った性犯罪の被害によるものです。

 当初、このブログは、わたしがその傷を克服していく過程をつづることを目的としてたちあげました。
(いまは病気のことは、主にこちらのブログに書いています。よろしければごらんくださいね!http://blog04.okawauchimari.net/


 あのころのわたしは、なんとか心の傷を克服したくて必死でした。
 これを癒すことができれば、“男性と正常な関係を結べない”自分も変えられるはずだって。
 職業柄、その体験を小説として昇華することさえできるのではないかって。
 おぞましいあの記憶を、受けた屈辱の痕跡を、どうにかしたい。治したい。
 そうじゃなければ、自分には未来がない。


 いまならわかります。
 はっきり言って、焦っていました。
 焦って焦って、思いばかりが先走って、空まわりしていました。


 2年ほどまえにカウンセリングを受けたことがあります。
「治さなければ」「治したい」その一心で。

 でも、そのときは気持ちとは裏腹に、被害について、どうしても語れなかった。
「8歳のときに性犯罪の被害に遭った」それは言える(言えるようになった)、でもその先の言葉が継げない。

 結局、たった2度ほどのセッションで、ひどく苦痛になり、そのカウンセリングは断念しました。
(そのころの日記はこちらです↓
カウンセリング初回
病名にPTSDが加わる

2度目のカウンセリングを終えて
カウンセリングで事実と向き合う痛み

わたしがカウンセリングの記録をブログにアップするワケ」)


 今回、入院したときにも、治療目標として、わたしははじめ「性被害のPTSDを克服すること」を挙げていました

 でも主治医の態度は違いました
 先生は、こうおっしゃったのです。

「それは、いまいきなりふたを開けて、無理にほじり出すことだろうか?」と。

「いつかかならず自然と向き合えるときがくるはず。
 それまでふたをしておくのもひとつだよ」

 つまり、「いま」は「そのとき」ではないのではないか、と。


 はっとしました。

 以前にカウンセリングを断念したときも、自分で自然と向き合える状態なんかではないのにもかかわらず、「治さなければならない」という焦りから、無理矢理に向き合おうとしていました
 そしてかえって傷口を広げることになってしまっていたのです。

 それをわたしはまた繰り返そうとしている――。


 そう気付いたわたしは、先生にこう告げました。

「性被害のことは、向き合えるそのときまで、“かためるテンプル”しておきます」


“かためるテンプル”というのは、わたしが心理的な問題を考えるときによく使う言葉なのですが、元ネタは“かためるテンプル”という使い終わった油を固めておく薬剤のこと。

 つまり、無理にほじりださずに、かといって、無理に忘れてしまおうと努力するのでもなく(往々にして忘れようとすればするほど忘れられず、ぬかるみにはまってしまうものです)いったんかためて、心の奥深くにそっと沈めておこう、ということです。


 ですから、入院中、PTSDの治療は直接は行ってもらっていません。

 が、それでも、いまのわたしは、本来の自分らしさを取り戻しつつあり、勇気と希望をもつことができるようになってきているのです。


 つらいよね?
 苦しいよね?
 強くなりたいんだよね?
 負けたくないんだよね?
 前に進みたいんだよね?
 どうにかなりそうなんだよね?
 どうしたらいいかわかんないんだよね?


 でも、考えてみて。
 いま、本当に克服するべき「そのとき」なのかどうか。
 だいじょうぶ。
 自然に向き合えるときになってからでも、決して遅くはありません。

 それまでは、“かためるテンプル”しておく。


 わたしは、そんな方法を選びました。


 わたしという一個人の単なるひとつの事例にすぎませんが、もしも、だれかの小さなヒントになることができたとしたら、それほどうれしいことはありません。


【関連記事カテゴリ】
●性犯罪
●DV(ドメスティックバイオレンス)
●子どもを狙った性犯罪

【関連記事】
[用いられる言葉による犯罪の残虐さの軽視]わたし、こと大川内麻里は、8歳のときに『性犯罪』の被害に遭い、人格と心理的子宮の破壊を受けました。20年を経たいま、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの苦痛を受けています。繰り返します。大川内麻里は、8歳のときに『性犯罪』の被害に遭ったのであって、決して『いたずら』などといった軽い悪ふざけを受けたわけではありません。

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このようなCMが公然と流されているのはいかがなものか? ~児童の商業的性的搾取

 

 AquaClaraのCM「ラップ娘・あやめ」編です。
 今日はじめて見ました。

 はじめはユーモラスなCMだなぁかわいいなぁと微笑ましく見ていたのですが、後半、目が点に。

 少女の「(アクアクララを毎日飲んだ)おかげでわたしもこのとおり、グラビアアイドルYO!」というラップとともに、少女が水着姿でグラビア雑誌に出ているイメージの画が出るのです。

 もちろん、明らかに合成であるとわかる表現ではありますが、少女の顔に合成された、胸の谷間を強調したビキニ姿の画

 このようなものが、一企業のCMとして公然と流されている、ということに愕然としました。

 これを「子どもの商業的性的搾取にあたる(あるいは準ずる)もの」とかんじない感覚、企業の倫理観が、わたしには恐ろしくかんじました。

 アクアクララ株式会社さまのビジネスモデルには、一経営者として非常に高い関心を抱いていましたが、このCMに関しては、同社の企業倫理に疑問を感じざるをえないというのが正直なところです。

 なお、こういった見方、考えが、ともすれば「過剰反応だ」とされることは承知の上で書いています。

【関連記事】
児童買春・児童ポルノ禁止法の限界(1)交通事故死児童の写真転載の教諭・渡辺敏郎容疑者逮捕


大川内 麻里のサイト OkawauhiMari.net
http://okawauchimari.net/

※参考

続きを読む "このようなCMが公然と流されているのはいかがなものか? ~児童の商業的性的搾取"

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特急車内で強姦を繰り返す~ なぜ彼らは通報しなかったのか? 通報しなかった、通報できなかった乗客の心理

 

 今日は、この事件をテレビ報道で見て、あまりにも卑劣極まりない犯行に、久々にPTSDの症状と思しきが出てしまった。

特急トイレで女性暴行、36歳男を再逮捕…乗客知らんぷり
4月22日21時9分配信 読売新聞
 JR北陸線の特急電車内で昨年8月、女性客に乱暴したとして、大阪府警淀川署は21日、滋賀県湖南市の解体工事業、植園貴光被告(36)(強姦=ごうかん=罪などで公判中)を強姦容疑で再逮捕した。

 同じ車両には約40人の乗客がおり、異状に気付いた人もいたが、植園被告にすごまれ、制止や通報ができなかったという。

 植園被告は昨年12月、JR湖西線の電車内と大津市内の駅トイレで2件の女性暴行事件を起こしたとして起訴され、今月6日、大津地裁で開かれた初公判で起訴事実を認めていた。

 調べでは、植園被告は昨年8月3日午後9時20分ごろ、特急「サンダーバード」(9両)が福井駅を出発した直後、旅行客の大阪市内に住む20歳代の女性 の隣に座り、「声を出すな、殺すぞ」と脅して体を触り始め、同10時45分に京都駅を出発後、トイレに連れ込んで暴行した疑い。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070422-00000312-yom-soc


 性犯罪については、いまは病気の影響や、もろもろの事情で、精神的に書けなくなってしまっているわけだけれど、勇気を持ってすこしだけ書きます。


 ニュースの「知らんぷり」という見出しに踊らされないでください。それは報道する側が用いた表現であって、実際の状況が「知らんぷり」と言われるような状況であったかには大きな疑問が残ります。


 なぜだれも助けなかったのか。通報しなかったのか。
 という乗客を 責めたてる意見が聞かれますが、そんな議論はナンセンスです。


 それよりも、むしろ、こういった、前科もわかっているだけで9件もある、しかも仮釈放のわずか1ヵ月後にこのような卑劣な強姦事件を繰り返す性犯罪者。

 生来的な脳機能異常によって、性衝動の制御が不可能なのではないかと疑われる性犯罪者が、なぜ何度もこのよ うな犯罪を犯しえる状況にいられたのか。

 そして、このような犯罪者に、本当に二度と再犯を犯させないためにはどうすればいいのか――というところを議論するべきです。 


 通報しなかった/できなかった乗客の心理については、ニューヨークで、Kitty Genovers事件という強姦殺人事件――38人もの目撃者がいながら、だれひとりとして、通報も救助も行わなかった――があって、それについて行われた心理学の分析があります。

 今回の事件でなぜ通報が行われなかったのかを知る手がかりになるでしょう。

 まえに、別件でこの分析に触れているので、ご興味のある方はご覧ください。
(⇒「仕事はひとりでやりなさい――チームワークと個人プレイヤーの仕事術」)

●一部抜粋-------

1964年のアメリカ・ニューヨークで、Kitty Genoversという女性が強姦された上、殺害されてしまうという事件が起こった。
驚くべきは、後の調べによって明らかにされた目撃者数――Kittyが暴漢に襲われた悲鳴を聞き、そして強姦されてから殺されるにいたるまでの30分もの時間に、それを目撃しながらも、通報も助けることもせず、ただ傍観していただけのひとたちが、なんと38人もいたというのだ。

当初、これは都会の人間の冷淡さや、目撃者たちにとって、普段抑制されているサディステッィクな欲求を充足するものだったなどとして話題に取り上げられたが、後に心理学者のLataneらは、それに真正面から異論を唱える――「否、Kittyが誰からも援助行動を受けることができなかったのは、むしろ大勢の目撃者がいたからこそなのではないか?」

まず、①大勢が見ていたことによって、ひとりあたりの責任感が分散され、軽くなる(責任の分散)が起き、「自分が援助行動を起さなくてもいいだろう。誰かがやるだろう」とする『社会的手抜き』が行なわれてしまったのではないか?

そして、②おなじことを目撃している他人を見ることによって、他人の判断をあてにする、換言すると、他人の判断から得た情報から、実在する現実とは違った『社会的現実』がそこに生じてしまい、ひとりひとりの判断が鈍化してしまったのではないか?

-------

 記事は仕事という切り口ですが、Kitty Genovers事件において目撃者がなぜ通報しなかったのか、社会心理学の観点から解説しています。


#この記事は、改稿の上、FPN-新規事業とイノベーションを考えるニュースコミュニティにも寄稿しています。
(⇒http://www.future-planning.net/x/modules/news/article.php?storyid=2284
公開1日ですでに 2万ビュー を超え、トップニュースになっています。

【関連記事】
性犯罪、DV(ドメスティックバイオレンス)、PTSD……傷ついた方たちへ
仕事はひとりでやりなさい――チームワークと個人プレイヤーの仕事術

大川内 麻里のサイト OkawauhiMari.net
http://okawauchimari.net/

※参考(他社のより詳しい記事)

続きを読む "特急車内で強姦を繰り返す~ なぜ彼らは通報しなかったのか? 通報しなかった、通報できなかった乗客の心理"

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児童買春・児童ポルノ禁止法の限界(1)交通事故死児童の写真転載の教諭・渡辺敏郎容疑者逮捕

 

 交通事故に遭い、他界してしまった子どもたちの写真を、遺族のサイトから無断で転載した上、それに性的なコメントを書き連ねて冒涜。さらには勤務校の児童の写真も用いた、悪質なポルノサイトを運営していた、小学校教諭・渡辺敏郎容疑者が、児童買春・ポルノ処罰法違反で逮捕されました。

 世間を震撼させたこの事件、憤りを感じている方も多くいらっしゃるでしょう。
 この事件は、われわれの想像の域をあまりにも逸脱した行為であるため、それを罰する法律をどうすべきかが大きな問題となっています。

 はじめは遺族サイトからの写真の無断転載ということで「著作権侵害」での告訴。
 今回は、サイトとは別の児童ポルノ写真をメールで知人に提供した疑いでの逮捕となりました。

 この「児童ポルノの知人への提供」が罰則の対象となったのは、実は2005年のこと。児童買春・ポルノ禁止法の改正で盛り込まれた事項でした。
 つまり、この容疑者は、仮に2005年まえであったとしたら、同件での逮捕すらできなかったということなのです。

 2005年に児童買春・ポルノ禁止法の改正された点には、主に以下があります。

  • 罰則の引き上げ(児童買春3年だった→5年に)
  • 特定少数に対する児童ポルノの提供を処罰(販売・頒布のみ処罰だった→友人・知人などへの提供も処罰対象に)<今回の容疑はこれです>
  • 提供目的のない児童ポルノの製造(単純製造)を処罰
  • 電磁的記録の提供、提供目的の保管を処罰

 そして、それぞれの罰則は以下のとおりです。

児童買春 5年以下の懲役or500万円以下の罰金
児童買春周旋業 7年以下の懲役+1000万円以下の罰金
児童買春の周旋目的で児童買春をするように勧誘 5年以下の懲役or500万円以下の罰金
児童買春の勧誘業 7年以下の懲役+1000万円以下の罰金
児童ポルノ提供 3年以下の懲役or300万円以下の罰金
児童ポルノを不特定もしくは多数の者に提供、または公然と陳列した者 5年以下の懲役or500万円以下の罰金
児童買春等目的人身売買 1年以上10年以下の懲役

 おそらく、今回、渡辺敏郎容疑者に科せられる罰則は、でマークをしたところでしょう。

 事件の残虐性を思えば、この罰則は適当といえるでしょうか?

 現代は、予測の範疇を超える犯罪が次々と起こっています。そのため、それを処罰する法律がない、法が追いついていけないというのが現状なのです。


【関連記事】
犯罪の厳罰化は何のためか?(1)性犯罪者処遇プログラム
犯罪の厳罰化は何のためか?(2)性犯罪者への各国の取り組み
このようなCMが公然と流されているのはいかがなものか? ~児童の商業的性的搾取


*参考

続きを読む "児童買春・児童ポルノ禁止法の限界(1)交通事故死児童の写真転載の教諭・渡辺敏郎容疑者逮捕"

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犯罪の厳罰化は何のためか?(2)性犯罪者への各国の取り組み

 

 前回、「犯罪の厳罰化は何のためか?(1)性犯罪者処遇プログラム」で、刑罰というものはまずは再犯を防ぐためにあるべきだというわたしの考えと、わが国の「性犯罪者処遇プログラム」とその問題点についてお話しました。

 今日は、性犯罪者への各国の主な取り組みをご紹介します。

アメリカ 出所後も顔、氏名を公開。住所の届出が義務。州によりGPSによる監視も。
イギリス 出所後はGPSの体内埋め込み(検討)
フランス 出所後はGPSによる監視。
スイス 再反省の高い者は終身刑。

 前科者の情報公開。GPSによる24時間の監視体制。終身刑。
 これらは、現在の日本では、残念ながら、まだ取り入れられていません。

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木下あいりちゃんと、ご遺族のために。そして子どもたちのため、社会のために……あなたにもできることがあります。

 

 2005年11月。広島で、ホセ・マヌエル・トレス・ヤギ被告から、性的暴行の末に殺害された、木下あいりちゃん、7歳。
 ご遺族は、「広島のとある女児」ではなく、「木下あいり」というきちんとしたひとつの人格あるひとりの人間、貴い命であったことを社会に認識してもらうため、あえて実名での報道を求めてきました。
 そして、わが子の受けた性的暴行についても公表をし、2度とこのような凶悪な性犯罪が繰り返されないようにと、極刑を求め、声をあげてこられました。

 一審では、検察の「死刑」求刑に対し、「無期懲役」判決が下りました。


 ニュースを見聞きして、「これはおかしいのではないか」「自分にもなにかできないか」と思われた方。
 木下あいりちゃんのために、わたしたちにもできることがあります。


電子署名
あなたもこちらから、いますぐに送ることができます。

はがきによる手書き署名(個人おひとりでの場合)
   〒730-0012 広島市中区上八丁堀2-15 広島高等検察庁内
   木下あいりちゃん殺害事件担当検事さま
上記宛に、はがきで、支援のお気持ちと、お名前・ご住所を書いてお送りください(おひとりさま一枚)。

複数署名
署名用紙を入れた封筒に、送り主のお名前・ご住所と、「署名用紙在中」とお書きください。
20名用の署名用紙はこちらからダウンロードできます。


 子どもたちが安心して暮らせる未来、社会は、わたしたちの手で。
 ご協力をお願いいたします。


 本件の「無期懲役」は不当判決と言わざるをえない理由は、あらためて、別の記事としてアップいたします。


【関連サイト】
星になったあいり
あいりちゃんの死を無駄にしない為に
声をひとつに
小さな風

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犯罪の厳罰化は何のためか?(1)性犯罪者処遇プログラム

 

 しばらくぶりの更新になってしまいました。

 過去にもこのブログで取り上げた奈良女児殺害事件の小林薫の死刑確定
 広島・木下あいりちゃん殺害事件における、ホセマヌエル・トレス・ヤギ被告への一審での無期懲役判決
 東京都羽村市の小学校教諭、渡辺敏郎による交通事故死児童写真、勤務校の児童の写真を用いた、悪質なポルノサイト事件
 九州の中学校教諭による男子生徒への連続強制わいせつ(※すでに何県何市まで報道されてはいますが、被害生徒が特定される恐れをすくなからずはらんでいると考え、わたしの信念により伏せます)
……などなど、多数、取り上げたい事件、問題がありましたし、また「性と愛の質問・相談CAFE」に寄せられた声からも書きたいことは山ほどある毎日ですが、わたし自身が、個人的に「性」というテーマについて、考えるところがあって……ご無沙汰してしまいました。
(むしろ、その心の過程を書くべきなのではないか、とこのブログの当初の趣旨からすれば思うのですが)
(※ほかの3つのブログは、割と更新しています。掲示板にもお答えしてます。OkawauchiMari.netトップページからどうぞ)


 さて、今日は犯罪の厳罰化についてのお話です。
 わたしは、犯罪、こと再犯性の高い性犯罪について、厳罰化を求める発言をしてきたり、現行法にはない処罰のあり方を提案したりしてきました。
 これは、なにも「犯人をこらしめてやりたい」という憎悪の念から言っているわけではありません

 罪を犯したものに罰を与える。
 その意味は、報い、被害者感情への対応、社会的な影響などさまざまですが、わたしはなによりもまず
「制裁というものは、再犯防止のためにあるべきだ」
 と考えています。

 だから、
「刑罰というものは、再犯を防ぐために必要十分なものでなければならない」と。
 それは、刑期であったり、刑罰のあり方であったり、刑期中に課されることであったりします。


 日本では2005年度に「性犯罪者処遇プログラム」というものがまとめられました。奈良女児殺害事件を契機に議論され策定されたものです。
 罪名の如何にかかわらず「犯罪の原因・動機が性的欲求に基づく者」が対象となります。

 このプログラムは、認知行動療法を用いたもので、たとえば、下記のような科目が用意されています。

  • 認知の歪み・・・別の事件の犯人の言い訳をテーマに議論して思いこみのメカニズムに気づかせる
  • 自己管理と対人関係・・・就職面接の演習などを通じて、対人関係を築くトレーニングをする
  • 被害者への共感・・・手記やビデオを見聞きする
  • 再発防止計画・・・自分の行動を詳しく分析させ、「仕事上のストレスを避けるにはどうしたらいいか」「ストレスを感じたら、どう対処したらよいか」など、ストレスマネージメントを考えさせる

 再犯の恐れの高さなどに応じて受講科目を決め、最長16ヶ月あまりをかけて履修することとなります。

 ただ、このプログラムにも、まだまだ問題点(課題)が山積しています。
 たとえば、受刑者や仮釈放中の保護観察対象者は、現行法に基づいて受講を義務づけることができますが、保護観察付き執行猶予者については受講を義務づける法律がないのです。
「受講を強く説得する」ということになってはいますが、拘束力がない以上、受講するか否かは、本人の選択次第となってしまっているのが現状です。

 再犯の可能性が否めない犯罪者の、ひとつの「病」という考え方もできる、当人をして犯罪を犯させる性的欲求の異常。
 その「治療」が、本人任せ。

 こんなことで、いいと思いますか?
 わたしたちの平穏な生活は守られるでしょうか?


 次回は、性犯罪に対する各国の取り組み、薬物療法などについてお話したいと思います。

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性被害に程度の差などないに等しい

 わたしが心理学生をしていたときの話です。

 ある講義で「来週は近親相姦についてです」と先生。教室内はすくなからずどよめきました。
 そして、その当日。配布された資料に挙げられた事例は、義兄にキスをされたり胸を触られたりした――というものでした。
 その講義の最後。先生が言いました。
「みなさんは、この事例を“こんな程度のこと、たいしたことないじゃないか”と思ったかもしれません。近親相姦と聞いて“もっとすごいもの”を想像していたかもしれません。
 ですが、被害者にとって、どんな行為であれ、心の傷は深いものなのです。
 それを理解してもらうために、今回はあえて“この程度の”事例を取り上げました」

 図星でした。わたしたち生徒は、事例として取り上げられるのは、セックス行為=ペニスを膣に挿入する行為があるものがくると想像していて、そうでない事例が取り上げられたことに、軽々しい言葉を使うと、肩透かしをくらったような気分になっていたのです。
 そして、そんな自分を知ることで、性被害について“程度の差”をもって「たいしたことないじゃないか」などと考えていた自分に気付かされたのです。

 わたしがこのブログを通じていただくメールのなかで、性被害に遭われた方が、ご自身の被害体験について「軽いものなのですが」と書かれていることがあります。
 またたとえばですが、植草元教授の一連の行為を「たいしたことないじゃん」と笑いごとにしてしまうひとがいます。

 しかし、わたしは思うのです。性被害に程度の差などないに等しいと。
 そして、そういった“程度の差の意識”が被害者感情を麻痺させ、回復のプロセスをさまたげるのです。
 わたしが常々口にしている持論ですが、心の傷を癒すための第一歩は、つらいことをつらい、悲しいことを悲しい、その感情をあるがままにかんじ、受け入れることからはじまります。だから、それを阻害することはイコール回復を阻害することとなってしまうのです。

 被害者が「たいしたことない」と言っているからたいしたことないのでは? と思う方もいらっしゃるでしょう。
 よく考えてみてください。社会に浸透してしまっている“程度の差の意識”は、わたしたちひとりひとりの意識のなかに入り込んでしまってはいないでしょうか? 「たいしたことない」と言っている被害者も、そのひとり。言ってみれば、「たいしたことない」と思い込まされているにもかかわらず、それが自発的な感情だと錯覚してしまっているのではないでしょうか。

 性被害に限りません。いじめだってなんだって。
「たいしたことのない」被害なんてないんです。
 被害を程度の差で語ることは、被害者から、“つらいことを「つらい」と思う自由と権利”を奪う危険性があるものなのです。

こちらのブログもよろしくね♪的な、ね(笑)。テーマ別に4ブログ運営中です。

大川内 麻里の“人生がより心豊かになる”コトバ 1日1文
フリーターから起業した女性経営者が綴る「働くということ」(元フリーター編集者の出版日記)by 大川内 麻里
フリーターから起業した女性経営者、パニック障害になる。+鬱病・PTSD by 大川内 麻里

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[用いられる言葉による犯罪の残虐さの軽視]わたし、こと大川内麻里は、8歳のときに『性犯罪』の被害に遭い、人格と心理的子宮の破壊を受けました。20年を経たいま、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの苦痛を受けています。繰り返します。大川内麻里は、8歳のときに『性犯罪』の被害に遭ったのであって、決して『いたずら』などといった軽い悪ふざけを受けたわけではありません。

Sky_ribbon_2  真美さんのWEBサイトで、『空色リボン・キャンペーン』のバナーを発見。

 この運動は、悪しき『性犯罪』を『いたずら』などという軽い言葉で表現させないための運動です。

 これは、かねてより、わたしも、まったく同様のことを考えていました。(後述)

 ブログ“SEX-Therapy【セックスセラピー】 presented by Mari Okawauchi”、ならびに、自身も、世間一般では『いたずら』と称される『性犯罪』の被害者に遭い、20年を経たいまも、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの苦痛を受けております、わたし、大川内麻里は、
『空色リボン・キャンペーン』の趣旨に、全面的に賛同、ご協力させていただきます。

 このブログ“SEX-Therapy【セックスセラピー】 presented by Mari Okawauchi”でも、性犯罪――強姦、レイプ、痴漢行為などに関する連載をしてきました。
 その対象が子どもである犯罪、事件についても連載してきました。

 また、これ以前にも『麻生暁美』の筆名を主に、性犯罪に関する、さまざまな文筆・執筆活動を行なってきています。(未発表、未完のものを含め、ノンフィクション、自伝的小説、評論、詩作品など)

 * * *

 わたしが、被害に遭ったのは、ピアノのお稽古の帰り道。当時の自宅まで、ほんの数歩のところでした。

 自分は、いったいなにをされたのか。させられたのか。わからなかったけれど。

 ただ、わからないけれど、これは、きっとだれにも言っちゃいけないことなんだ、隠しておかなきゃいけないことなんだって。きっと、お父さんやお母さんが、悲しい気持ちになることなんだって。

 わたしは記憶を封じ込めました。両親のために、そしてなによりも、わたし自身を守るために。

 やがて、中学生ともなると、恋人もできます。
 でも、セックス関連のこととなると、どこか頭のなかで、信号が点滅するような感覚を覚え続けるのです。けれど、ひたすら目をつぶったまま生きてきました。

 事件のことを、はっきりと認識したのは、21歳のとき。断片的な風景を夢に見てから。
 隣で寝ていた、後に、わたしの元夫となった、当時の彼氏に無邪気に、その夢の内容を語ろうとして、「なんかねー、夢見てたの。んっとね、よく覚えていないんだけれど、子どものころにね、よく遊んでいた空き地があって、そ……」

――雑草だらけの空き地。
 そこに停められた一台のワゴン車。
 きれいな夕焼けが、だんだんと濃く暗くなってゆく。
 星のように見えた、ほんの目のまえにある、家族の待つ家。
 後部座席に連れ込まれた8歳の少女。
 鼻を突く匂い。
 怯え、震えるわたしとは、裏腹に、にやつき、興奮でうわずる男の声。
 頭のなかが真っ白になり、わたしの耳には、男の言葉が、まるで遠いどこかから聞こえてくるように。
 後悔の念が、水面に落ちた一滴の墨汁のように、じわじわと広がっていく。
 しかし、それに抗う方法を、幼い私は知らなかった。
 気が遠のいていく。
 荒くなっていく男の息づかい。
 そして、わたしは、機械仕掛けの人形になった。

――点が、線に、なった。
 あのとき、わたしがされていたこと、それは……めまいと吐き気に襲われ、視界がぐるぐると回転していく。

 記憶の奥底に眠り続けていた遠い日の出来事。封じ込められていた悪夢は、10年以上もの月日を経て、突然目を覚ました。
 蘇る記憶。目を背けていた事実。
 呼び起こされた記憶は流れた時間(とき)と重なり、そして、はじめて明白な現実となったのです。

 * * *

 思春期から、わたしは、さまざまな心の病気を発症しています。精神病院にも、何度入退院を繰り返したことか。
――神経症、不安神経症、仮面鬱病、パニック障害、パニック性鬱病、鬱病、PTSD(心的外傷後ストレス障害)――病名なんて記号にすぎない。そんなことは、どうでもいい。

 ただ、8歳当時、いくら頭に禿をつくっても、自分の髪の毛をむしりとることがやめられなくなったことを覚えています。理由はだれにもかわりませんでしたが、いま振り返ると、長く伸ばした髪というのは、当時のわたしにとって、無意識にも『女性性』の象徴であったのでしょう。

 中学生、高校生(のちに中途退学)にもなると、拒食と過食の繰り返しをやめられない。自傷行為が止まらない。テレクラにナンパ、性的逸脱行為の数々。たった一度だけど売春にも手を染めた。お金がほしかったわけじゃない。そんなもの見たくもないもので、すぐに捨てるも同然に使ってしまった。

 これらのわたしのたどってきた道が、8歳のときの、あの事件と、まったくの無関係だとはいいきれるでしょうか。

 * * *

 現在、子どもが犠牲になる卑劣な事件が相次いでいます。

 そうですね、10年まえくらいかな、そのくらいのわたしなら、ペンの力を「腐った貴様らを、世のなかから徹底的に排斥してやる!」と、ただただ、復讐の手段として使っていたでしょう。
 性犯罪の刑罰を重くするなどといった、単純なところにしかいきつかなかったでしょう。

 でも、いまは違います。
 こういった犯罪者たちを生み出している社会。その社会の一員である、わたしたちにも、そういった事件の責任があると。
 極論をすれば、そういった社会をつくっている、わたしたち自身こそが、加害者であるという認識をもっています。

 また、それでは、事件が起きてしまってからの対処への働きかけにしかすぎない。事件が起こってからでは遅いのです。未然に防がなければいけないのです。

 ですから、このブログ“SEX-Therapy【セックスセラピー】 presented by Mari Okawauchi”
性犯罪に関する連載においても、子どもが犠牲となってしまった性犯罪の連載においても、被害者の悲惨な末路をお伝えするとともに、加害者心理にも迫ってきました。

 どうすれば、確実な人格破壊であり、心理的子宮の切除でもある、この許されざるべき犯罪を食い止めることができるのか、未然に防ぐことができるのか――それを突き詰めて突き詰めて突き詰めて考え抜いた末のことです。

 * * *

 そもそも、わたしが、このブログ“SEX-Therapy【セックスセラピー】 presented by Mari Okawauchi”を開設した当初の目的、それは、ただ自分自身の心の奥底を見つめなおし、“男性と『正常な関係』を結べない”自分を変えていこうという、いわば個人的な試みにしかすぎないものでした。
 はじめの記事なんて、こんなものです。

 でも、書けなかった。

 しかし、しばらく経ってみた、あるとき。
 気付いたのです。
 否、思い出したのです。
 これは、わたしだけの問題ではない、ということに。
 苦しんでいるひとは、大勢いるということに。彼女たちの心の叫びを聞いてきたことに。彼女たちを想う彼の苦悩を聞いてきたことに。

 そう、これは、決して、わたしひとりだけの問題ではない――そして、“SEX-Therapy【セックスセラピー】 presented by Mari Okawauchi”のコンセプトは、いまのかたちに変わったのです。

 わたしが、あえて苦痛と向き合うかたちをとり、カウンセリングを自ら受けようとしたのも、そのためです。
カウンセリング初回
2度目のカウンセリングを終えて
カウンセリングで事実と向き合う痛み
わたしがカウンセリングの記録をアップするワケ
 すべては書くために、です。

 書くのは、性犯罪の根源に迫り、ひとりでも加害者・被害者を減らしたいからです。

「なんで生かしておいたの? 8歳の少女を殺すことなんて、他愛もないことだったはずなのに、なんで? なんで生かしておいたの? こんなおぞましい記憶とともに生きていかなければならないのであれば、いっそのこと、殺してくれた方がよかったのに!」
――フラッシュバックに襲われ、ひとり、そう、泣き叫んだこともあります。


 でも、いまは違う。

 声をあげられるのは、わたしたち被害者です。もっともリアルな生の声を。
 生きていたからこそ、できることなのです。


 わたしは書きます。
 命まで奪われてしまった犠牲者たちのために、この命を使わなければ、なんになる?

 このペンの力を、復讐にではなく、もっと建設的な方向へ。
 社会の過ちを正し、よりよい世のなかへと牽引していくために。
 このペンの力を、そして生かされたわたしの命を。

 使います。

『空色リボン・キャンペーン』、ぜひ、ご協力ください。

(※なお、『森色リボンキャンペーン』にも、賛同、参加させていただきますが、“SEX-Therapy【セックスセラピー】 presented by Mari Okawauchi”においては、ハンディーキャップの問題も取り上げてはいますが、中核としてきた論点が、まったく無関係ではないけれども、ややそれておりますので、大川内麻里のその他のブログにて、ご協力させていただく所存でおります)

 以下、2002年初出の社会批評『メディアと女性』(筆名:麻生暁美)より(わたしが24歳のときですね)、関連箇所を、2箇所、抜粋します。

=========以下抜粋=========
COPYRIGHT (C) Akemi Asou(Mari Okawauchi) ALL RIGHTS RESERVED

 私がまず怒りを覚えたのが、番組中痴漢行為に対し、「迷惑行為」という言葉が通されていたことだ。電車内における「迷惑行為」とは、そもそも大きな声でのお喋りや携帯電話の使用(これも心臓ペースメーカーを使用している人にとっては「迷惑」程度のことではないが)などに対して使われるべき言葉である。痴漢は「迷惑行為」などとという次元のものではない。許し難き卑劣な「犯罪行為」である。
 強姦などの性犯罪に対し、日本では「暴行」「いたずら」などといった言葉が使われる。このような婉曲表現